香港の人口は約700万人。そのうち今回のデモに参加した人数は100万人。
相当な大きなのデモだと言える。
現場では、事後逮捕ラッシュ。怪我して病院に行っても、場所がデモ現場である場合は確保。カオス状態で危うく巻き込まれるところだった(毎年一度は、積立の運用について相談に行く)。
日本人からすれば、
「犯罪者は、犯罪を犯した国に引き渡すのが当然であって、何が悪いのか?」
とポカーンとするかもしれないが、「容疑者移送条例」に反対の香港デモについて思う事があったので、中国投資と合わせてシェアしておく。
香港の逃犯条例改正案のキッカケは?
2018年の2月に、香港人の若者が交際していたの香港人女性(共に学生)を台湾に旅行中に現地で殺害。
その後、本人は香港に逃亡したという事件がきっかけだ。この事件で台湾政府は、この香港人の身柄を引き渡しなさい、と要求。
香港政府はそれを受け入れるために、「逃犯条例」を改正する案が議会に提出。
このことに香港人たちが怒っている、という話。
逃犯条例改正案(容疑者移送条例)に反対するワケ
わかりやすく言えば、映画「スノーデン」だな。
彼がNSA(国家安全保障局)の情報を暴露したのも香港で、その後も香港に滞在できた理由も香港にあるたとえ犯人であっても、引き渡す必要はない「逃犯条例」に守られていたからだ。
だからスノーデンも、言論の自由を行使した、という話。
例えば、この逃犯条例が改正されると、
中国政府が裁きたい香港人や中国人、何人でも香港に逃げていた場合は、引き渡し要請ができる
これは、例えばオレが普段から中国の悪口(政府側から見たら)を拡散させており、
- 観光で香港に行く
- 船で深セン(中国)に遊びに行く
- スパイ容疑をかけられ、追われる
- 香港に逃げる
- 逃犯条例が改正されると、中国に引き渡される
となるわけで、一言で言うと、中国にとって都合の悪い人間は簡単に裁くことができ、大衆は言論の自由を失う(安全地帯がなくなる)ということだな。
周庭(アグネス・チャウ)さんの来日
それで「香港衆志」(デモシスト)のメンバーの周庭(アグネス・チャウ)さんが先日(2019年6月10日)に来日した。
「香港を訪れる日本人にとっても人ごとではない」
と香港の民主化を訴えた。
映像
容疑者移送条例の結末と香港の未来
歴史を振り返ると、中国は市民を虐殺してきた国なので、見通しは明るくないかもしれないが、メディアを縦横無尽に駆使することで、ひょっとしたら新しい活路(メディア武装)が見いだせるかもしれない。
何よりこの周庭(アグネス・チャウ)さん。
雨傘運動の時は高校生で今は大学生(22歳)。
日本のアニメが大好きなのだそうだが、日本語がとにかくうまい。公の舞台でも平気で話す。
中国語と英語も話すから、なんだか圧倒される。
日本を選んだのが、日本は民主義国であり自由主義だから、ということだが(残念ながら違うけれど)、混乱、不平、不満、抑圧からこういった若者が生まれてくるのは、いつの時代も必然なのかもしれない。
まとめ
今回の容疑者移送条例は中国政府が事件をでっち上げて、デモで邪魔となっている無罪の香港人を拘束できる条例とも言える。
香港は、好きな都市であるだけに、他人事ではないのだが、一国二制度ではなく、中国側からすれば、香港は中国だということだ。
中国投資について考える
米中貿易戦争で影響を受けた分をリカバリーするための景気政策(毎月何かしら出てくる)で、2019年は中国はV字回復するだろうし、何かあれば、中国の財布である香港を利用して支えるだろう。
だから香港のデモというのは、上からすると邪魔である、という見方もできる。
ただここからのV字回復は、より深い急落の前のV字回復と思っておいた方がいいだろう。
「中国の債務 過去最高を更新」とある。
引用元:https://r.nikkei.com/article/DGKKZO45994680S9A610C1FF2000?unlock=1
米中貿易戦争でダメージを追った部分は、景気政策(減税、減税、減税)を打ち出すして何とか乗り切るだろうが、この景気対策は、第四コーナーだから、ここを曲がってきた時が要注意であり、逆にチャンス到来となる。
予兆を確認して、利確し(ポジションを小さく)、定期預金のウェイトを大きくして、チャンスを待つ。
iDeCoはまさにこのパターン。