今回は割と真剣に「1億円を貯める方法」について考えてみた。
大事なのはこの考え方ではないかと思っている。
1億円を貯める方法
例えば、あなたが30歳で「貯蓄ゼロ」の状態から30年かけて、60歳の時点で「1億円の金融資産」を目指す、と決意したとします。
単純には、運用を考慮せずに年間約330万円の貯蓄ができれば60歳時に1億円(正確には9900万円)の資産が残る。
この場合は、月当たり約28万円の積立が必要となる計算だ。
「月28万円って給料よりも高いじゃないか!」
とスタート時点の30歳の設計時には絶望しかないかもしれないが、その通り。単利では(サラリーマンでは)限りなく不可能に近い。
一方で運用を考慮して場合、当然、リスクは伴うものの、毎月13万円を30年間、4.5%で運用できれば、トータルの元本4680円に対して、1億円近くの資産となる。
1億円貯めると決めた後が大事?
この時点では、皮算用でしかないのだが、大事なのは、目標を定めることで、現実が見えてくる、という点なのだ。この場合、1億円という設定に対して、
- 積立額
- 年利
- 運用期間
が把握できるようになった、ということだ。
逆に言えば、30年で1億円は難しそうだ。月13万円の捻出も難しそうだから、例えば、
- 月10万円
- 年利4%
- 運用期間35年間
と考える。そうして調整していきながら月10万円ならなんとかいけるかもしれない、となった時に「4%の運用」がターゲットとなるから、これが達成できる金融商品はなんだろうか、という思考になる。
4%の運用商品は存在するのか?
低金利時代に4%を毎年たたき出す運用商品は少ないもののあるにはある。
国内のみで考えるなら、税金面で優遇されているが絶対条件だ。所得控除が受けられるのなら、それだけで利回りに大きく貢献するからだ。
そう考えると、国内での運用手段としては、
- iDeCo(イデコ)と呼ばれる確定拠出年金
- つみたてNISA
あたりがまず該当する。
当然、手数料は無料でコストのミニマム化が理想なので、
- 購入手数料無料
- 信託報酬が安いインデックス型
は当然として、分散をするわけだが、30年後の未来を妄想すると、新興国は人口比率的に見ても面白そうだ、となれば、新興国株式を中心に、
あとは、
先進国株式型(日本除く)
先進国債券型(日本除く)
といった具合で割り振って積立投資を開始するのがいいだろう。
来る暴落(Xデー)が怖いキミへ
金融商品が身近にある場合、最も恐ろしいのは、リーマン・ショックのような100年に一度と言われるレベルの大暴落だろう。
大暴落に回避策は基本的には2つだ。
- ポジションを持っていない、あるいは、事前に著しくポジションを小さくする
- 先物の売りや個別銘柄の空売りやゴールドなどを保有することで、損失をカバーする
ただこの2つは日々、相場に向き合っていない限り、正直、難しいようにと思う。
であれば、一番無難な暴落回避法は、
- 早めに売却して現金化、または現金(定期)のみを保有
- 暴落が来てから分割して大きくスタートする
ではないかと思う。
これは個人例なのだが、リーマン後の約10年間は国内に一切の資産を残すことなく、ひたすら外(外貨)に資産を構築することに集中してきた。
※実際のところ東南アジアの多くは外貨預金だけでも4%程度の年利は十分享受できる。
それがようやくひと段落して、将来の国内資産となり得る
- iDeCo(イデコ)
- 小規模企業共済 etc
をスタートさせたという流れだ。
毎月、自動で積立がされて、定期的に利確&定期預金にプールされ、暴落時に一気に出動させるのだ。
※これは万人におススメできる方法ではないから、マネしないように。
暴落時を好機に変える方法
リーマンショック時に思ったのは、大きな暴落局面というのは、(一部の)日本人にとってはうれしいことに円高になるのだ。
これがどうして嬉しいのかというと、例えば、こういった暴落時に、金利の高い国にロングステイをして、落ち着くのをのんびり待つ、とする。
オセアニア圏であれば、ニュージーランドやオーストラリアになるだろう。
オレは過去にニュージーランドに一年間、滞在していたことがあり、この国にはまだ当時の銀行口座はまだ残っている。
額は少ないのだが、かれこれ10年以上、金利だけが殖えている口座がある(いつでも戻れるように、ワーホリ前に全額ぶっこんでおいたのだ)。
リーマンショックでの影響で「1NZD=40円台」と一気に円高となったものの、4年ほどで70円台に戻った。
この動きを見ていて思ったのは、暴落時ほどロングステイに最適なタイミングはないし、高金利の比較的、安全な国で定期預金に入れる、という戦略は鉄板だということだ。
無理にロングステイする必要はないが、そのタイミングで子供を語学留学させてもいいだろうし、その間に定期預金で「金利」を得て、日本に戻す時には「為替差益」を得る。
言葉だけでは難しく感じるかもしれないが、年利をトータルで4%にする、ということはターゲット(4%)が決まってさえすれば、さほど難しくないということだ。
逆にターゲットが曖昧であると、欲に負けて無茶をして大抵は吹き飛んでいくのだ。