長期休暇の旅行先、リタイアメント先として「暖かい場所(南国)」を考える人は多いだろう。
大抵こういった場所(国)は、リゾート化が進んでおり、海は綺麗、年中、半袖・ハーフパンツで、気候の変動も少なく、体への負荷も日本と比べれば圧倒的に少ないのが特徴だ。
まさに「あれ?ここは天国ですか?」と思えてくるのも事実だ。
しかし物事は常に表裏一体。良い事ばかりではないのだ。今回は南国代表国として「フィリピン」を例にシェアしておこうと思う。
南国フリークならではの個人的な感想をシェア。
※移住先の選定時や旅行する際にも知っておくといいだろう。
- 南国の注意点 → 「アレ」の死亡率100%だと?
- ランキングから「アレ」の危険地帯をチェックする
- 狂犬病を回避する方法
- おまけ:税法について考える
- おまけ2:殺人率ランキングをチェックする
- 驚きの価格!?スナイパー依頼金はなんと〇〇円?
南国の注意点 → 「アレ」の死亡率100%だと?
南国と言えば、マラリアなど「蚊」による奇襲攻撃が怖い。これはこれで死ぬ思いをすると聞く(幸いオレはまだ未経験)。
しかし、それ以上に怖いのは、狂犬病(Rabies)だ。そう、ワンちゃんによる奇襲なのだ。
過去日本にも狂犬病で苦しんだ時代があり、古くは江戸時代から狂犬病についての記述がある。
幕府の医官であった野呂元丈(1692~1761)は著書『狂犬咬傷治方』の中で「咬まれた傷は軽くとも、あとで再び病が重くなって十中の八,九は死ぬから瘡口は早く血を吸い出して灸をすえるがよい」と記している。
さらに震災時には壊滅的な被害が出ているのだ。
1924年は関東大震災の影響で東京での狂犬病発生件数が700件を超えただけでなく、大阪でも600件以上、神奈川県と兵庫県でも200件以上となり、史上最多の発生件数に達した。
狂犬病で怖いのは「生還例」は非常に少なく、発症するとほぼ100%死亡する。
ちなみに狂犬病が多い国は以下の通りだ。
出典元 厚生労働省資料:
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/pdf/03.pdf
ランキングから「アレ」の危険地帯をチェックする
狂犬病ランキングは、
- インド(ダントツ!)
- 中国
- パキスタン
- バングラデシュ
- インドネシア
- ミャンマー
- フィリピン
と続く。
個人的によく訪れるフィリピン(セブ島、最近はダバオを視察中)でも、2019年になってから既にノルウェー人の女性が狂犬病で死亡している。
記事元:狂犬病死亡記事 フィリピン
上に記事を読んでわかる通り、このケースの場合、犬と言ってもかわいいパピーちゃん(子犬)だった。捨てられているのだと思ったのか、介護し遊んでいる中でかまれたそうだ。
これは日本人にとっては他人ごとではないのだ。
記事を見てもわかる通り、日本の子供の数(15歳未満)の半数以上のワンちゃんが日本には生息している(飼われている)。
これだけ馴染みがある生き物であれば、海外に出て、子犬が路上でウロウロしているものなら、エサをあげたくなったり、かわいい、人懐っこい、という印象が強いがために、安易に近寄ってしまうのだろう(実際、こういったケースは日本に限らずよく見かける)。
南国に行けば、犬が平気でフラフラ歩いている光景を目にすることになるだろうが、絶対に近寄らないことだ。
「近寄ってこないゾンビ」
だと思った方がいい。
ちなみに、こういった一見野良犬にしか見えない犬でもエリアによっては、飼い犬だったりするから、余計に接し方が難しいのだ。
よその国では、首輪をつけてつなぐようなことしないのだ。この辺りも日本の常識は世界の非常識な部分ではある。
狂犬病を回避する方法
場所や時期、滞在期間によっては、マラリア含め、可能な限り予防接種はしておいた方がいいだろう(旅先での入院ほどかなしいものはない)。
日本のような場所であれば、個人的には予防接種の必要性は低いと感じているのだが、例えばインドやフィリピン、インドネシアなどの新興国では話は別だ。
4種混合からB型肝炎、狂犬病予防、気にしたらきりがないが、行く先の最悪シナリオを考えれば、必要なのだ。
おまけ:税法について考える
余談になるが何度か現地を訪れて気に入り、将来的に移住したいとなった場合の際に注意しておいた方がいいのは「税法」だろう。これは必ず勉強しておくことだ。
少し前までは、海外移住期間として「5年間」移住していた場合、相続や贈与は「住んでいる国の税法による」となっていた。
※海外居住期間とは、日本国内に住所を有していない期間を指す。
しかし、これは今や「10年間」の滞在となり、5年の移住を目標にがんばっていた日本人海外居住者組は税法の改正と共に、少なからず無理と判断して帰国することとなった。
さらに、
- 日本国籍なし
- 国内に住所なし
の場合であっても、「国外財産」が日本の課税対象になる場合があるから余計にややこしいのだ。
改正前は、「財産をあげる側(親など)」が相続や贈与する際に国内に住所がなく、「財産を取得する側(子など)」が「日本国籍なし・国内に住所がなし」の場合には、国外財産には相続税・贈与税が課税されなかったのだ。
しかし、税制改正によって「日本国籍なし・国内に住所なし」の場合でも、財産をあげる側が「過去10年以内」に国内に住所があった場合、国外財産についても相続税・贈与税が課税されるようになったのだ(贈与税のの回避が時間がかかるうえ、非常に困難となった)。
ちなみにフィリピンの相続税は30%かかるため、例えば、フィリピンに永住して、日本の税法を逃れられたとしてもフィリピンの税法が適用されるから、税法は必ず知っておくべきだろう。
※香港や、シンガポール、タイ、マレーシアなどは相続、贈与は2019年7月時点においては無税だ。
おまけ2:殺人率ランキングをチェックする
これも日本には馴染みのない指標かもしれないが、「殺人率」は必ず知っておくべきだろう。こればかりはいくら「筋肉武装」しても無理なのだ。
まず日本の殺人率が世界のどの位置にいるかというと、196か国中、日本は194位となっている。
対して、フィリピンは、34位であり、圧倒的に治安はよくなっているものの、アジアでは最下位レベルであり、殺人率の高い国だと言える。
出典元:https://www.globalnote.jp/p-data-g/?dno=1200&post_no=1697
だから行く場所、到着してからの行動はよくよく考えないといけないのだ(るる〇ばかりを見ていてはこういった現実は見えてこない)。
ちなみにフィリピンでは、2019年になってから射殺された日本人は2人。この記事を書いているのは、2019年7月なのだが、約半年で2人の日本人が殺されても「治安は改善されています」というレベルだ。
※過去10年で見ると約40件あり、日本人が最も殺されている国でもある。
驚きの価格!?スナイパー依頼金はなんと〇〇円?
悲しいかなフィリピンでは、
「人の命は羽毛布団より軽い」
と言われる。
例えば、なぜか「日本人経営者」はよく射殺される(保険目当てだろうが)。
射殺するのに掛かるコストは、75,000円程度なのだそうだ(聞いた話であって相場など詳しい話は不明だ)。だからフィリピン入りする際は(間接的に)家族にも殺されかねない、ということを理解しておくべきだろう。
これはほんの一例なのだが、南国はまだまだ発展途上の新興国が多く、治安も日本と比べればまだまだ低い。いい面もあれば、悪い面もある。
だからこそ、知っておくべき点はきちんと知り、危機感を持つことが重要なのだだ。
これが世界の常識であるから、知らなかったで狂犬病になっても自己責任ですね、と言われてしまうのがオチなのだ。
※狂犬病についての追加情報などがあれば、追記します。ブックマークしておくと便利です。