結論から言うと、
トマトやスイカに多く含まれるリコピンによって血管系の健康力(強化)が期待できる、その効果はこれだ、というのが今回のテーマ。
科学的に証明済み?血管の健康力を上げるナイスな方法がコレ
リコピンというのは、赤やオレンジ色の食材をイメージしてもらえれば、大体入っているのでOK。
にんじんだとか、パプリカなどもそうですね。
リコピンに期待される効果として代表的なものとしては、むくみや便秘解消(結果的にダイエットに良いと言われる)、にきび、肌のキメ、しみ、などの美容効果にも期待大の食材。
確かに数あるカロテノイドのなかでもリコピンの抗酸化パワーは強め。
リコピン研究の結果
まずは「ガン予防」についてはどうか、です。
これは頻繁に研究されているテーマでもあるので、比較的簡単に見つかる。
例えばこれ。
要約すると、
約3万人の男女を対象にした観察研究でそこそこの規模で信ぴょう性はある。
結果は、
- リコピンのサプリを飲んでいる場合の総死亡率は18%下がった。
- がんによる死亡率は34%下がった
リコピン効果による他の実験結果はどうか?
心臓についてのリコピン効果は出ているので紹介。
リコピンの心臓効果実験
重要なポイントだけ書くと、
リコピンによって悪玉コレステロールの産生がブロックされる働きがある。
というのが結論。
具体的には、
1日25mgのリコピンでLDLコレステロールが 7mg~10mg/dL下がる、という結論。
※リコピンをサプリメントなどから摂取する場合は、1日のトータル目安をこれくらいにするといいだろう。
高血圧へのリコピン効果がコレ
こちらは31人の女性を対象にした実験。
数も少ないのと、2006年の論文なので、やや古いのですが、新しい論文が見つからない、出ていない(っぽい)、ということは、これ以上の結果が出ていないということでもありそうなので、採用。
引用元:
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S000287030500503X?via%3Dihub
結論だけ言うと、
1日15mgのリコピンを2ヶ月飲み続けたグループは最高血圧が4~9 mm Hgほど改善。
リコピン実験の結論
血管系にリコピンはそれなりの力を発揮するのは間違いなさそう。
個人的には、
「がん予防になるか?」
という問題については、観察研究ではやや説得力に欠けるなー、というのとわざわざリコピンを使わなくても、「にんにく」や「きのこ類」をメインに使った方がパワーは強いかなと思っている。
ただ、遡っていくと1991年の論文で確かにリコピンによって、がん(大腸、胃、肺、膵臓、子宮)のリスク低減の報告論文はあるので、リコピンのパワーは侮れないなー、というのが結論。
血管系の健康に裏付けはあると言えそうなので、試してガッテン。
リコピン効果+α情報
ちなみにリコピンと相性がいいのは、「熱」と「油」でこの場合が最も吸収率が高くなります。
イタリア料理などはまさに、ですが、オリーブオイルに、熱が通ったトマトが使われているので、リコピンにとっては理想的。
リコピンを豊富に含む食材は、
1.グァバ
2.すいか
3.柿
4.トマト
5.パパイヤ
6.ピンクグレープフルーツ
7.パプリカ
8.アスパラガス
9.紫キャベツ
10.マンゴー
で、時期に左右されずに、ということで考えると、ランキング上位に来るトマトがやはり無難かなといった感じ。
さらに言うと、トマトはトマトでも、食材100gあたりに含まれるリコピンの含有量は、トマト3.0mgに対して、ミニトマトが8.1mgなので、ミニトマトがベストという感じ。
体内強化は筋トレだけではどうしたって無理があるので、こういった食材を効果的に使うのがおススメ。
こういったことがわかってくると、例えば、トマト以外のリコピン含有量としては、スイカ(100gにつき3.2mg)が高いので、夏場はスイカ系を意識的にチョイスする、といった健康行動につながっていくわけですな。
※ハーブ系だとローズヒップが一番高くて、100gあたり23.3mgのリコピン力を持っているのだが、日常的に採り入れるにはやや難しいかも、です。