明日はN国党代表の和製トランプこと
立花孝志(たちばなたかし) VS 前埼玉県知事の上田清司(うえだきよし)
が戦う埼玉県参院補選(参議院埼玉県選出議員補欠選挙)だ。
ワイ的には、立花オヤジは負けるだろうが、マスコミに徹底無視されている中で、どれくらいの票を現時点で取れる力があるのか、に注目している。
面白いのは、負けてもそれでも「良し」の構えで臨んでいるという点だ。
次のシナリオがちゃんと用意してあるからなのだが、この姿勢こそが非常に勉強になるので、シェアしておく。
世の中は思い通りになることの方が圧倒的に少ないから、シナリオは常に「プランC」まで持っておこう。
N国党の「負け」から考える
立花オヤジは埼玉県参院補選に負けたとしても、「最終的」にはN国党が影響力を保持&拡大できてるように動いている。
それを本人が言ってしまっているから面白い。
マスコミが立花孝志の作戦に引っかかりました(笑)
10月27日投票日@埼玉県参議院補選
この約8分の動画の中で立花オヤジは、
「埼玉県補選は勝てないとは思ってる」
と話しており、それに沿った選挙戦略、シナリオで動いていることがわかる。
ここまでのおさらいをすると、
・N国党の立花孝志代表は参院議員を辞職
・N国党の浜田氏を参院議員に繰り上げ当選(参院議員にする)
・埼玉県補選に臨む
埼玉県補選の結果は現時点では不明(劣勢)だが、
・海老名市長選挙にも立候補する
と言い出している。
そして、マスコミもここぞとばかりに、
「埼玉県補選で勝てないとわかって、これは敗北宣言だ」
みたいな感じ扱われる始末。
しかし、これは立花オヤジの戦略なのだ、ということで話されていたのが今回紹介した動画。
N国党・立花オヤジの投資家思考
立花オヤジは投資家としても見方をする男なのだなと思って見ていたのだが、経歴を見て納得。
元プロの億越えパチスロマンだからだろう。
勝負事において「絶対に勝てる」はないのだ。
だから、常に「負け」から考えて、「負けてもいい」ように、最終的には衆院選で「勝負」できるように「海老名市長選挙」を利用する、ということがわかる。
戦う舞台が水物である選挙であり、埼玉には、長年居座っている(知名度の高い)上田清司がいる。
勝算はあっても「確率」で考えた場合、負ける確率は決して低くはないのだ。
よって、「負け」から考えた場合、あくまで本命は衆院選。
だから
シナリオA:勝てたらラッキー。負けても良い宣伝になる。
シナリオB:負けた場合、海老名市長選に立候補で「海老名市長選挙」でも立花オヤジは立候補するものの、勝とうとはしていないのだ。
勝つ、というよりも、負けないようにしている。
あくまである種の宣伝媒体として使って、勢力拡大を狙っていく。
そして、「市長選」と同時に「市議会選挙」があるのだが、ここで三宅という男を立候補させて、市議会選挙を通させたい。
そのために必要なのは「投票率」であって、これを戦略的に「獲って」いくために、立花オヤジが広告塔になるために、海老名市長選挙に出る。
市議会選挙の注目度(投票率)を上げて、三宅氏を地方議会に送り込む。
そして、市議会選挙に彼が通れば、「次の衆院選」で立候補して、仮に負けてしまっても(落ちても)市議会議員になることはできるのだ(特典として)。
この一連の動きを見ていて、こうやって衆院選の立候補者を集めるわけね、ということがわかる。
参院補選で勝つことができれば、それが理想なのだろうが、甘くはない戦いだから、そうでない場合も「党勢拡大」は確実にできるように、あくまで本命の衆院選で勝てる地盤を作っている、というのが今回の立花オヤジの動きだ。
N国党の「両建て」戦略
投資家は、必ずシナリオを組み、それに沿って動くのだが、元パチスロの経験がベースにあるからなのか、完全に投資家脳で選挙戦略を立てていることがわかる。
シナリオを組み、どちらに進んでも、利益(党勢拡大)ができるように計算して動いているからこれはまさに、投資家がレンジ相場の中、両建てによる玉操作で、上に行こうが下に行こうが結果的にはトータルでお金は増えているような感じだ。
ドル円で売りを持ち、ゴールド/ドルで買いを持つ感じ。
本当の負けの姿から考える
本当の意味での負けとは、
- 党勢拡大できない
- 近い将来に行われるであろう「衆院選」で負ける
だろうから、これが起こらないためのシナリオを逆算して組んでいくのだ。
よって、マスコミに突かれる「短期的な負け」はあっても、長期的には勝てるように動いているのは、非常に勉強になる。
マスコミは、
参院補選で立花オヤジが勝った場合は、沈黙。
負けた場合は、
「ほら、やっぱり立花が負けたぞー!」
と大きくネガティヴ報道するのだろうが、この拡散報道も計算してのことだろう。
プロセス無視、結果重視=トランプ戦略と同じ?
途中の勝敗やら誹謗中傷はどうでもいい。なりふり構わず最終的に目的が達成されたなら、すべてオッケー。
トランプオヤジと同じやり方をしているのがN国党の立花オヤジ。
最終的に既得権益が弱体化すればそれでオッケー。
- マスコミに叩かれ放題でも、
- 弱小政党だと陰口を叩かれても、
- 無視され続けても、
宣伝のための立候補をして、党勢拡大もして、最終的な衆院選とそのあとの影響力を構築できるなら、すべて問題なしなのだ、という姿勢だ。
だから、「広告」になるのであればどんどん大きい選挙に出て行く。
結果的に、党勢拡大が進んで衆院選や参院選をクリアして、一気に議席数を伸ばすことができれば良いのだ。
というスタンスだから、超現実主義の長期投資家と何ら変わらないのだ(こういうタイプは最後には勝つ)。
※2025年までを見据えている
だから今回シェアした動画は、負けた時の言い訳くらいにしかほとんどの人は捉えられないだろうが、
本質は、実際の「戦い」は点(局地)での負けを想定して、その場合でも負けを利用して、最終的には勝てるようにする、ということだ。
そして、世界のトレンドとN国党の立花孝志らの反既得権益への動きは不思議なくらい一致しているから面白いのだ。
明日に続く。