QEとは大量にカネを刷ることなのだが、これを過去3発(現在こっそり4発目。だからNYダウは上がり続ける)やって、
アメリカ → 日本 → 欧州とやってきたのだが、面白いことに、この大量に刷られたマネーがあまり「入ってこなかった国」というのは、リーマン・ショックからの回復が早かったのだ。
今回はこの話。
金融ショックからの回復が早い国はどこだ?
QEによる資金に規制がかかっていた国。
例えば、こういった国は、他国からの海外送金が自国の銀行口座に入ってきたとき、
それが多額であると、政府が銀行に確認を取らせて、海外送金した本人にも問い合わせが入る。
これはある意味、大量に刷られた外貨を自国になるべく入れることなく、健全性を保つための姿勢の表れとも言える。
結局、実感なき好景気バブルが人工的に作られているワケは、各国中銀で刷られたマネーが原因であって、中国などは、入ってきたマネーが株式市場に流れてバブルを形成しようものなら、習近平によってバブルを意図的に潰しているのだ。
だから北朝鮮は面白い?
北朝鮮はとにかくわかりやすい。
ここは唯一債券市場で作り上げられた大量の外貨が入っていない国だから、次に大きな金融ショックがあっても、影響は軽微だろう。
北朝鮮というのは、安定的に成長する基盤があって、日本の大企業系の金持ちたちがこっそりと北朝鮮に資産を逃がしてるのはその辺の理由からだろう。
だから現代に生きる我々は大地震のような確率で、世界不況にも遭遇する可能性は常にあり、先進国は無茶をした分、傷が癒えるまで数十年かかるかもしれないが、若い国々は、かつての日本のように追い抜け追い越せ精神で耐え切って数年~10年くらいで一気にまた成長を遂げていくのだろう。
この時点では、嫌でも「外を見る」というのは大事になってくる。
金融台風前夜、嵐の前の静けさ
史上最強と言われた台風14号と同じように、金融界にもこれから史上最強の金融台風がやってきそうなのだが、現在はまさに「嵐の前の静けさ」であって、世間の人々はQE4が発動したことも、最後のバブルが形成されつつあることを知らないのだろう。
だからワイはほとんどの人たちは救えない。
救おうとも思わない。
無事乗り切った者たちが、救済すればいいと思っている。
ただ、先進国バブルが形成されて、崩壊するまでまだ時間はありそうだから、なんとかその時までに、準備しておくのが大事だ。
キレイごとと現実
リーマン・ショックの時を思い出して見て欲しい。
金融に関係していなくても「全員が大変」になるから、この一点においては、誰もが自分や家族のことで精一杯になる。
助ける余力は生まれないだろうから、結局、大変なときは脳と感性と知識と経験、あとは筋肉なんかもフル動員して、「誰も助けてはくれない。自分でなんとかするしかない」の精神で進むのがこの世の真理だろう。
そう考えると、今の時期は経験や知識や感性もそうだが、情報資産など、あらゆる種類の資産となるものを「蓄積する時期」ではないかと思う。
キレイごとを言えば
「大変な時は、みんなで手をとって助け合おう」
だが、実際はそうはならない。
本当に大変な状態のときは資産規模で数億程度では無理で、数千億円くらいの富裕層でもない限り、みな自分自身が生きるのに精一杯になる。
だから「強く」ならないとやはり生き残れない。
個々の人間が強さを追求することを提供したのは、古くはニーチェだが、今はまさにそういう時期なのだろう。
金融においての「強さ」って何だ?
負けないこと。
これすなわち強さである。
逆張りする強さを持つために、投資やビジネスを学んでおく。基盤を築いておく。
就職先も一旦は夢や希望は横に置いて、公務員を目指す。
こういう類の人間はおそらく世間ではやはり変人扱いをされると思うが、キレイごと抜きに言えば、結局最後は、負けないことを重視し、どこからでもカネを稼ぐスキルを持てるかどうか、だ。
「厳しい現実」を目を見開いて対峙していくことこそが唯一の打開策であって、これこそがまさに経営者や投資家が常に直面していることだ。
ワイからすれば、会社を設立して、自由人であることを捨てて、株式上場し、株主のために業績を上げていく、という志はまぶしすぎて、とてもではないが目指せない。
であれば、株主になることを選ぶ。創業するリスクと株主となるリスクを天秤にかければ、後者の方が縦横無尽に動けるからだ。
どちらにせよ、世界経済がどうなろうが、世界金融と無縁である国(パラオだとかフィージーあたり)もあれば、大きな目で見れば、大変な境遇や経験というのは全て強い自分を創るための材料だ。
筋肉を作るプロテインみたいなものだか、恐れず対峙すればいい(世界は長期的に見ればより平和になっていく)。
心持ち次第で、行動は変わり、結果も変わる。
先進国が追い込まれていくのは、見方を変えれば、新興国へ世代交代が行われるビックイベント、プロセスであり、自然の法則なのだ。