昔の男たちは、現代人よりもはるかに強い手の力を持っていた…らしい。
今回は、手力強化はメリットしかない、という話。
江戸時代=手力怪物時代
江戸時代の飛脚者たちは、1日200キロ走れたとも言われるが、鉱山や農場で長時間働く男たちが現在のパソコン、スマホぱちぱち族よりも弱いはずがない。
手の力が必要なのは、今では缶ビールを開けるときか、キーボードを叩くときくらい。
※アルコールは遅延性のヘロインだからオレはほとんど飲まないし、体が受け付けなくなった。炭酸水で十分だ。
エンジニアは、機械の性能をチェックする際、もっとも強いパーツではなく、もっとも弱いパーツを見ると言う。弱い連結部分が全体の強さを決めるからだ。
手力の劣化
あらゆる現代人に言えることだと思うが、現代人は「手」で重量に耐える力は劣化している。例えば、鉄棒に1分間とぶらさがれないし、片手となれば皆無ではないだろうか。
身近に筋肉マンがいたら、是非チャレンジさせてみるといい(見せかけかどうかはそれで一発でわかる)。
爆発的な運動能力があっても、手が弱いと事実上、すべての動作は制限されるというのは武道をやっているとよくわかる。
逆に言えば、何かにぶらさがると手が超絶パワーアップする。
手力を兼ね備えたストロングマンになるためには、鉄棒などのバーにぶらさがるだけでいい。
こうすることで、前腕を正しく鍛え、関節と腱(けん)を強化するからケガをしづらい体への変貌を遂げていく。
※逆に言うと、関節と腱が強化されない状態で筋肥大を目指すから、負荷を吸収しきれず、ケガとなる。
手は最強マシーン
鍛えるとわかるが手は最強の繊細マシーンだ。
ぶらさがるだけで、手にある主要な筋肉は総合員されて、鍛えられる。人間の体は機能としてもぶらさがるときに最大限の力が出るように設計されているから、漢は黙ってぶらさがれ、となる。
手力(握力)=全筋力
手力(てぢから)とは、サルのように何かにつかまったりする力で握力のことだ。握力と全身の筋力は比例するから、握力が強いということは、全身の筋力も強いと言える(筋トレ効果も上がる)。
科学的にも握力が低下するごとに死亡リスクが上昇するというのは、握力が全筋力と関係があることを理解すれば、当然だろう。
例えば握力が5kg低下するごとに死亡リスクは16%増加することがわかっている。逆に握力が5kg増加すると死亡率が約1割低下したというデータもある。
りんごを握りつぶせ!
ぶらさがりの握力のトレーニングは、腕全体を正しく強化する。握力を鍛えれば、腕のほかの筋肉も正しく鍛えられるし、腕全体の筋肉も強化される。
重いものを持ち上げる、運ぶことも容易になるから、日常生活も楽になるし、怪我をしづらい体になる。
男性であれば、鋼の手力を獲得すれば、握手した瞬間に生物的に相手を瞬殺できるし、浮き出る血管でメスたちも悩殺すればいい。それがオスの義務。