前回の続きだ。
早速行ってみよう。
ヒミゴー
英文法にこだわった場合の末路
MITが行なった実験をまずはピックアップする。
引用元:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0101806
実験内容は、
- 研究チームが作った「架空の言語」を勉強してもらう
- 参加者の習得の度合いをチェック
- 新たな言語を学ぶスピードが「遅い人」と「速い人」の差をくらべる
という実験。
これでわかったことは
「文法の構造を熱心に勉強すればするほど、学習の効率は悪くなる」
ということだ。
つまり日本の英語教育だ。
この場合の前置詞はこれで、比較する場合は、moreとthanで、この接尾辞は…などと細かい文法にこだわった人は、逆に習得スピードが遅くなるのだ。
この実験では原因はハッキリ示されていないのだが、大人になればなるほど細かいことを気にしすぎるからではないか、ということだ。
英語の文法は例外だらけ。慣用表現まで考えたら終わりなき旅。
文法にこだわりすぎると、あまりの情報量の多さ、意味不明な日本語の説明文、用語に脳機能が低下するのだ。
だから話す、ということであればとことん中学レベルの文法までとして割り切ることだろう。
例えば、「ハートで感じる英文法」みたいな頭でっかちに覚えていくよりも、感覚的(スポーツに近い)に覚えていく方がしっくりくるのではないかと思う。
英語学習の間隔はどうしたらいいの?の結論
英語上達に限らず、どれくらいの間隔で行うことが最も効率的なのか?
「単語は忘れた頃に復習した方がいいのか、それとも3日(72時間)後がベストなのか、フロリダ州立大学の研究で出て来た結論は以下の通り。
引用元:https://journals.sagepub.com/doi/10.1111/j.1467-8721.2007.00500.x
- 179人の学生を対象にした研究で、全体を3グループに分ける
- 詰め込み復習:その週に覚えた単語を、同じ週に復習
- 一般的復習":その週に覚えた単語を、次の週に復習
- パーソナル復習":その週に覚えた単語を、単語の難易度や生徒の学習度を組み込んだアルゴリズムで復習
その結果がどうだったかと言うと
- パーソナル復習を行なったグループは、詰め込み復習より記憶量が16.5%高かった
- 一般的復習と比べても、パーソナル復習の成績は10%高かった
という結果。
個人に合わせた復習タイミングが大事だ、という実に当たり前の結論なのだが、ここで使われたアルゴリズムを普通に使うのはほぼ不可能(難しい)。
ただパーソナル復習ができなくても、
「前の週に学んだことを週に30分ずつ復習するだけでも、長期的な学習の効果は得られる」
とも言っているからこの考え方を採用してみるのもいいかと思う。
現時点では英会話学習に関係なく「分散学習帳」アプリあたりは便利な学習ツールだろう(体験談)。
英会話上達編、続く