逆テンバガーの見つけ方、そのヒントとなる思考法を今回は教えよう。まずはこのランキングを見て欲しい。
「慶應義塾大学が発表した2018年4月現在の同大学を卒業した全学部学生の上位20社就職先は以下の通りです。
みずほ銀行:90人(42人)
慶應義塾:88人(80人)
三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行):88人(46人)
東京海上日動火災保険:76人(36人)
三井住友銀行:62人(17人)
アクセンチュア:53人(15人)
野村證券:49人(10人)
三井住友海上火災保険:45人(23人)
三井物産:45人(15人)
三井住友信託銀行:44人(18人)」
引用元
https://news.infoseek.co.jp/article/toushin1_9802/
これは慶應生の就職ランキングだが、不思議なことに、エリート受験生が多く集まる会社は衰退するのだ。
特に役員を見て出身者が慶応だとか東大が増えてきたら相当警戒する。
見ての通り、このような会社の将来は暗い。よって、就職先として避けた方がいいし、株的に言うと、一貫して売り目線で考える。
その理屈を教えよう。
東大生はバカなのか?
東大生ケースで見て見よう。
「東大生が就職したがる業種は近い将来必ず衰退する」
という法則がどれほどのものなのか。最新のデータでまずは確認して見よう。
引用元:2017年度の就職先一覧
http://todai.kawai-juku.ac.jp/todai/graduate/graduate.php
目立つのは圧倒的に銀行系だ。
年を遡ってみても、衰退の兆しのある産業ばかりだ。
だから
「東大生に人気の職種ランキング」
なんかを調べてみると、衰退する業界が分かってしまうのである。
では、
「衰退産業を選ぶ東大生はバカなのか?」
と言うとそうではない。もちろん、東大生が就職し、その業界を内部破壊する…わけではなく、彼らは
『衰退業界に好んで就職したがる』
のだ。
なぜかと言うと、東大ブランドを求めて大学に行き、卒業する。
傾向としては、保守的だ。冒険を嫌う傾向が強い(MBAを取った人のほとんどが起業しないのと同じ理屈だ)。
- 頭がいいから、先のことがある程度見えてしまう。
- だから失敗する確率も計算できる。
よって、チャレンジする前に答えを出してしまうのだ。
その結果、彼らは
『一番失敗がなさそうな選択』
を常にする。
例えば、起業するなら、
「起業は不確実な要素が多い」
「計算できない(リスクが高い)」
解:起業は向う見ずなバカがやればよい
と結論するのだ(本当だ)。
このやり方のせいで、彼らは好き好んで衰退業界に入っていく。
しかし、
『失敗確率が低そうな業界』
は
『最盛期の業界』
である。
一番調子がいいので、入社時は何をやってもうまくいく。
しかし、一歩引いて見ると、
「最盛期の後は、下り坂」
という恐ろしい事実が待っているのだ。悲しいかな、東大生は頭がいいので、ドラゴンボールのスカウター機能によって、調子がいい場所を見つけることができる。
そしてその場所は『バブル』と同じで、その時が一番いい、のでそのあとはそこより悪くなる。だから、本当はこれから調子が良くなる業界を見つけるか、自分で作り出すのか、が一番いい。
しかし、この分野は不確定要素が多すぎて、事前に計算することができない。
そういう「リスク」は、彼らくらいの頭を持ってしまうと、取りにくい…
ということは、東大生という生き物の性質が根本的に変わらない限りは、
「東大生が就職したがる業種は近い将来、衰退する」
という見方は決して大間違いではない、と言える。