筋トレの世界では
「1セット8~10回、ギリギリの重さで3セットやろう!」
みたいなことがよく言われる。
要するに、先にレップ数とセット数を決めておいて、その目標に達するまでがんばろう!というやり方(考え方)だ。
これはアプローチとしては、決して間違っていなくて、やってれば確実に筋肉(筋力)は増えるだろう。
ただ別の見方をすると、人間の体調はその日の気候や睡眠、食事、ストレスによって影響されるので、いつも同じ内容(レップ数とセット数)をこなすのは無理があると思っている。
では、最適な筋トレ法とはどういったアプローチで臨むべきなのか?今回はこの話。
最適な筋トレ法を教えよう
個人的には、いつも同じ内容(レップ数とセット数)をこなすのは無理があると思っている。要するに無理をしてこなそうとするからケガをするのだ。
「その日の最適なトレーニング量」はコンディションによって違うのだ。
体が重いなーと思う時もあれば、今日は調子がいいなーと思う時もある。人間だもの、それが至って自然。
その日の最適なトレーニング量の見つけ方
結論だけ言えば、
「見える化する」
のだ。
(理論的に)難しく言えば、RPEという方法を採用するといい。
RPEと言うのは、
Rate of Perceived Exertion
の略で「自覚的運動強度」という意味になる。
つまり、
自分がどれぐらいのトレーニングができているのか、こいつを「主観」で判断しようじゃないか!
というやり方だ。
最初は有酸素運動の強化、効率化のために作られたメソッドなのだが、これを筋トレに応用して、ちゃんと適度なトレーニングができているか?
を判断するためにも使える、という話なのだ。
RPE筋トレ法に科学的な根拠はあるか?
RPEで調べてみるといくつか出てくるのだが、以下の研究がしっくり来たので紹介しておく。
これは
「RPEでも筋トレの最適レベルはわかるか?」
について調べた研究(論文の効果的な読み方は過去記事参照)。
内容は81人の男女に1セット10回ずつの筋トレをしてもらう。
そのあと主観で
「後どれぐらい筋肉を動かすことができるか?」
を判断してもらったのだ。
ハードトレーニーでも、初心者でもそれぞれが「主観」で自分の筋トレの追い込みレベルを判断できる、という結果になった。
筋トレ用RPEベーシック版と実践例
実はRPEのやり方にはいろいろあって、ぞれが以下の図のような感じだ(6段階)。
※個人的にはこれを使っている。
ちなみに、これをもう少し細かく分類したものがオーソドックスな筋トレ用のRPEメソッドだ(7段階)。
点数別にすると、
1-2点:ほとんど努力がいらないレベル
3-4点:ちょっと努力が必要なレベル
5-6点:「後4~6回はウェイトをあげられるだろう」レベル
7点:「後3回はできるだろう」レベル
7.5点:自信を持って「後2回できる!」と思えるが、「もしかしたら3回いけるかも」レベル
8点:「後2回できるだろう」ぐらいのレベル
8.5点:自信を持って「後1回できる!」と思えるが、「もしかしたら2回いけるかも」レベル
9点:「後1回できるだろう」レベル
9.5点:「もう1回もできない!」が、「もしかしたら1回いけるかも…」レベル
10点:「もう1回もできない!絶対に無理!」レベル
やり方としては、まずは7点の段階までトレーニング(筋トレ)をしてみて、様子を見ながら、9点前後(後1回できるかできないか)まで追い込んでみる。
「無理だ!」となったらドロップセット(重量を下げながらトレーニングを繰り返す)に切り替えてみるのもいいだろう。
プッシュアップなら、9点まで追い込んで、そのあとは、両膝をつけて9点まで追い込む、という具合だ。
RPE筋トレ法の追い込み方
事前に今日は8点までプッシュアップするぞ、と決めておく。
実際にプッシュアップをして、「あと2回で限界だ」と思ったら、ストップする。
できるなら、ドロップセットに切り替えてみて、バーンさせる(追い込む)。
このやり方であれば、当日のコンディションに合わせて、自分を適度に追い込めるので、おススメ。
あとはRPEで何点を目指すのかは個人の好みによるのだが、1セット6~8点の範囲に収めていくと次のセットにもスムーズに進める、と考えられているから基本的には、この範囲で収まるように決めておけばいいだろう。
ワイのトレーニング法例
10年カレンダーを用意して、その年でトレーニングした回数を記していくのだが、合わせてRPEの最大スコアも書いている。
2017年12月31日に買ってからずっと愛用しているのだが、10年カレンダーを使っている理由は、俯瞰できる、ということ。
より「見える化」を強化、鮮明にすることが主な理由(投資においても常に1年単位、10年の時間軸で俯瞰している)。
RPEスコアを書くことで、コンディションの「全体感」が把握できるから、
曜日によって違うのか、
季節によって違うのか、
極端に低下した場合、睡眠やストレス、食事などを見直すきっかけにもなるので、非常に便利なのだ。
例えば、トレーニングした日が2019年10月1日だとする。
トレーニング終了後に、10月1日付の上あたりに、190(2019年10月1日で190回目のトレーニングという意味)と書いて、
R9(RPE9点という意味)と書く。
セット数とレップ数は好みで10回3セットという具合で決めればいいだろう。
ワイは、20分間インターバルなしで、3種目をひたすら繰り返すことをベースとして、その後、10分間トランポリンの上で走り、5分死んだ(休憩した)あと、20分間かけて疲労の少ない部位を狙ってトレーニングをする、という具合だ。
合計1時間できっちり完了させる。
疲労具合によって、その後、プールで泳ぐか、サウナでリフレッシュしたり、散歩に出るのだが、海外だとこれらが家(コンドミニアム)で完結できるから超絶楽チン、理想的な環境となっている。
大体毎日こんな具合。
RPEをベースにカスタマイズさせて、どちらかというと、筋肉増というよりは、筋力アップを狙ったアプローチなのだが、参考にしてみるといいだろう(一日の内で必ず一回は死ねるよ)。